3、視覚障害の原因となる主な病気 | 視覚障害 症状

3、視覚障害の原因となる主な病気日本人の失明原因として多い目の病気には、緑内障、糖尿病性網膜症、網膜色素変性症が挙げられます。

また、加齢黄斑変性症も、最近急増しつつあります。

ここではそれらについて簡単に記しておきます。

それぞれの疾患について詳しくお知りになりたい方は、各患者会のページを参考URLとして貼り付けましたので、そちらのリンクをご覧ください。

(1)糖尿病性網膜症平成23年の国民栄養調査(厚生労働省)によると、我が国における糖尿病患者数は約270万人、予備軍も含めると成人の27%(そのうちの4割は未治療)と報告されています。

糖尿病患者の血液は糖分を多く含み、粘性が高いため、毛細血管を詰まらせたり、血管壁に負担をかけたりします。

毛細血管が傷害されると、網膜に出血が起きたり、血液中の水分や脂肪が漏れ出て浮腫を起こしやすくなります。

最初の段階では自覚症状はあまり感じませんが、そのまま放置しておくと、血管の閉息と出血を繰り返すことによって最終的には失明につながる恐れのある怖い疾患です。

糖尿病をできるだけ早く発見し、自覚症状がなくても眼科を受診し、眼底検査を受け、内科医と眼科医の密接な協力による糖尿病の管理がとても大切です。

参考URL糖尿病への正しい知識があなたの未来を明るくする 公益社団法人日本糖尿病協会http://www.nittokyo.or.jp/(2)緑内障緑内障は眼球内の圧力が高まって視力が落ちたり、視野が狭くなったりする状態をいいます。

適切な治療が行われないと、非常にゆっくりと視野が欠損していき、本人が気がついた時には手遅れ、という場合もあります。

早期発見、早期治療、長期管理が必要な病気です。

自己判断せず、眼科医の治療計画に沿って、規則正しく受診することが大切です。

眼圧は自覚症状で判断できるものではないので(急性緑内障発作は別)、定期的な目の検査(年1〜2回)を受けておくと安心です。

参考URL緑内障ふあんくらぶhttp://gpryokunaishou.web.fc2.com/(3)網膜色素変性症遺伝性素因で起こるといわれ、遺伝形式としては常染色体劣性遺伝が多く、両親に血族結婚がみられることが多い疾患です。

変性は杆体(かんたい)と網膜色素上皮から始まり、錐体(すいたい)と脈絡幕に及んでいきます。

初めは視力・視野は良好で、夜盲(暗くなると見えにくい)という主症状で眼科を受診することが多く、病気が進むと周辺視野異常、求心性視野狭窄(視野全体が狭くなるもの)などが生じてきます。

網膜の黄斑部は比較的遅くまで機能を保つので、失明する場合でも、普通は、中高年以上が多いようです。

現在の所、有効な治療法はありません。

参考URL日本網膜色素変性症協会(JRPS)http://jrps.org/(4)網膜剥離網膜に小さな穴ができ、この穴から眼球内の水(液化した硝子体)が網膜の下へ入り込んで網膜が剥離する病気です。

網膜にできた穴のことを網膜裂孔、または円孔といいます。

剥離した部分では物が見えなくなります。

上方の網膜が剥離すると、下方が見えなくなります。

物を見る中心部分(中心窩)に剥離が進むと、視力が一度に低下します。

網膜剥離の人は、ただちに手術をする必要があります。

黄斑部に剥離が進む前に手術をしないと、剥離が治ってもなかなか良い視力が得られないことがしばしば起こります。

網膜裂孔の原因はわかっていません。

裂孔のない網膜剥離を漿液性網膜剥離といいます。

(5)強度近視強度近視は、眼軸(目の長さ)が異常に長くて、近視の度が強いため、メガネをかけてもあまり良く見えるようにはなりません。

また、眼球が非常に細長く伸びた目ですから、眼球壁の内側に付いている網膜も、引き伸ばされて薄くなっています。

網膜は透明な弱い膜なので引き伸ばされた状態が長い間続くと、網膜の中心部がひび割れたり出血したりして萎縮します。

ここが萎縮すると視力が非常に悪くなります。

強度近視の原因は不明ですが、遺伝が関与しているともいわれています。

近視の矯正方法として、メガネ、コンタクトレンズ以外に、放射状角膜切開術や、レーザーによる角膜切除術が行われています。


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